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導入事例

2023-12-26

日本映画大学様|専任SEなしでトラブルなく稼働!クラウド・ネットワーク環境構築事例

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日本映画大学様|専任SEなしでトラブルなく稼働!クラウド・ネットワーク環境構築事例 日本映画大学様|専任SEなしでトラブルなく稼働!クラウド・ネットワーク環境構築事例

学校法人神奈川映像学園・日本映画大学様は、日本初の映画の単科大学であり、国内で配給される映画の多くに同学園の卒業生が携わっています。アイテック阪急阪神によるクラウド・ネットワーク環境刷新について、日本映画大学様の富山省吾理事長(以下、富山理事長)、入試・広報部の森田悠介様(以下、森田様)にお話を伺いました。

課題 効果
  • インターネット通信が遅い。
  • 校内ネットワークが無線LAN化されていない。
  • ユーザ認証・ファイル共有サーバの障害が多発。
  • ネットワークやサーバの障害発生時の障害の切り分けや対応が困難。
  • 校内ヘルプデスク対応の負荷が高い。
  • 広帯域の専用回線による安定した回線速度で、4K映像も問題なく配信できている。
  • 無線アクセスポイントを各フロア・各教室に新設し、校内で無線LANが利用可能となった。
  • クラウド環境(フルマネージドクラウド)に移行後、安定的に稼働。保守も任せられるため、負荷が軽減した。
  • 専門家に障害切り分けを任せられている。
  • 障害自体が減り、問い合わせが減少。PCヘルプデスクの導入により負荷が軽減され、本来業務に集中できる。

背景

2021年11月頃にインターネット回線の引き直しとサーバの更改について弊社にお問い合わせをいただきましたが、検討を始めたきっかけや課題についてお聞かせください。

富山理事長:

本学は映画の大学ですので、高校生に大学紹介をする際に映像を流していますが、その映像がスムーズに流れない、という困ったことが起きていました。また、海外の留学生を受け入れていますので、入学前の学校説明にZoomを使う機会もありますが、通信が止まってしまうことも多々ありました。さらに、2020年にコロナ禍が始まり、一番困ったのは三密を避けるために2つのキャンパスを遠隔で繋つないで実施した授業です。映画を同時上映しようとしたものの、うまくいかない。上映後にキャンパス間で質疑応答をしようとしているのに中継が止まってしまう、という状況でした。しかも、この授業は入学したての1年生が最初に受講する大切な授業です。何とか工夫しながらみんなで頑張ったけれども、うまくいきませんでした。

森田様:

さらに、2021年10月にインフラ業務の専任担当者が退職し、代わりとなるインフラに詳しい人材がいない中で、共有ファイルサーバにアクセスできない、インターネット回線が重い・つながらないなど、サーバやネットワークのトラブルが多く発生しました。サーバは外付けHDDをいくつも付けて動かしているような状態で挙動が不安定であり、専門家ではない我々の力でその原因を特定することは難しいことでした。

富山理事長:

これはもう現況のシステムの限界だ、本格的に新しい形を導入しなければならない!と、アウトソースの検討を本格化することになりました。映画や教育の現場ではまだ紙文化が根強く残っています。本学のDX化は映画業界と教育業界のDX促進ともつながります。一気に最新の状態にアップデートするということを目指しました。

森田様:

ですので、元々想定していた要件としては帯域保証のネットワーク回線の提供と保守、オンプレからクラウドへのサーバの移行と保守でしたが、校内の無線LAN化と職員向けのPCに関する問い合わせ対応の外部委託も実現し、「一気に変える」ということを検討していました。

日本映画大学 森田悠介様 日本映画大学 森田悠介様

入試・広報部 森田悠介様

選定

委託先として最終的にアイテック阪急阪神を採用してくださいましたが、どの点を評価していただけたのでしょうか。

富山理事長:

特に印象に残っていることは、初回の打ち合わせに営業担当だけでなく技術担当の方も参加され、真剣に本学の話を聞いていただいたことですね。熱意と誠意を感じました。営業担当者の方もエンジニアの方も共に対応が丁寧で、会社全体で動いて、本学に最適なものを考えようとしてくれている印象を受けました。この姿勢に疑う余地もなかったので、最終的にアイテック阪急阪神さんへの委託を決定しました。

森田様:

総務担当者に聞いたところ、コストについても、アイテック阪急阪神さんはサービス内容に対して適正な価格を提示してくれました。本学は文科省の補助金を申請することを検討していましたが、その補助金を上乗せすることなく、真摯な対応をしてくださいました。なお、学校法人の情報基盤としてはSINET6[*1]の利用という選択肢もありますが、高額のため本学は選定から除外しました。他に問い合わせた他社も高額で、サービス内容と金額の差異が大きいと感じたため、お断りしています。

新環境への移行

新しいネットワーク環境のための工事やクラウド移行時に苦労されたことや、困ったことなどはありましたか。

森田様:

夏休み期間にあたる2022年8月に工事を開始し、計画通り進めていただき、同年10月に速やかに検収まで完了しました。移行期間中もスピード感があり、丁寧な対応で、安心感がありました。配線工事で多少なりとも騒音が出るため、各教室の使用状況を考慮しながら進めることは少し大変でしたが、校内からのクレームは特にありませんでした。

【図】日本映画大学様:新たなサーバ・ネットワーク環境の概要 【図】日本映画大学様:新たなサーバ・ネットワーク環境の概要

【図】日本映画大学様:新たなサーバ・ネットワーク環境の概要

弊社のサービス導入後は、どのような体制でクラウドやネットワークを運用されていますか。

森田様:

職員の中にSEはいません。アイテック阪急阪神さんの窓口を担当する職員はいますが、専門家ではないため、分からないことがあれば全てアイテック阪急阪神さんに相談しています。

富山理事長:

社内にSEを置かなければいけないという認識が変わる時代になったと実感していますね。もちろん社内に置く利点はありますが、人件費等の経費がかかりますし、辞めてしまうリスクもある。外部委託に懸念を抱くのは当然ですが、経験豊富で優秀なエンジニアがいて、すぐ連絡がとれるような、安心感があり信頼できるパートナーを見つけることができれば、その不安はもういらないと思います。

効果

移行の完了からおよそ1年が経過しました。ネットワークの現状についてお聞かせください。

富山理事長:

導入から現在まで特にトラブルもなく、学内から苦情もありません。通信速度も安定しており、冒頭にお話した校舎間での映像生中継のやり取りが発生する授業も問題なく実施できました。4K映像についても止まることなく配信できています。

森田様:

就職支援や、入試広報ではオンライン入試や配信型説明会にと、教育事業をこれまで以上に多方面に、かつ安心して展開できています。

無線LAN導入後はどのような変化がありましたか?

森田様:

自分のPCを持ち込む学生数が格段に増えたことが印象的ですね。本学にはサークルが多くありませんが、ゲストWi-Fiがあることで学生たちが大学に集まりやすくなったように見えています。無線LANは学生文化の醸成にも一役買っていると感じています。

教職員にとっても恩恵は大きく、オンライン会議等、場所に縛られず業務を行えるようになりました。以前のようにLANケーブルやハブをその都度セッティングする手間もなくなりました。意外にも結構なストレス軽減につながっています。

オンプレミスサーバのクラウド化後、どのような変化がありましたか?

森田様:

以前は教職員の間で、「共有ファイルサーバに入れなくなった」という声をよく聞いていましたが、最近はありません。打ち合わせでは各自がPCを持ち寄り、ファイルサーバ上のファイルを参照しながら話し合うというスタイルが可能になり、業務が効率化したと実感しています。

ネットワーク障害が発生したときの対応や、PCの問合せ窓口対応業務の負荷も大きかったということでしたが、現在はいかがですか?

森田様:

インターネットに関して、「重い」「つながらない」という問い合わせ自体がなくなり、校務が停止することがなくなりましたね。PCの使い方に関する問い合わせも、アイテック阪急阪神さんにご相談すると、納得感ある回答をいただけているので、安心感があります。ヘルプデスク業務については全然手がかからなくなりましたので、今は本来業務の比重を大きくすることができています

貴校同様にクラウドやネットワークなど、インフラ管理に課題を持つ大学などの教育機関に向けてアドバイスをお願いします。

富山理事長:

GIGAスクール構想[*2]を背景に、大学や小・中・高等学校、学習塾などの教育機関でタブレットの活用が当たり前になりつつあり、ITインフラの環境整備は必須です。ITリテラシーが高い今の子供たちが大学に入学したときに、それまでの教育環境に劣らないインフラを用意しておく必要があると考えています。

まだ現役でFAXを利用しているような教育業界がDXの変化に追いついていくためには、まさにアイテック阪急阪神さんみたいな情熱的で丁寧にフォローしてくれる、信頼できるパートナーと環境を作っていく必要があると考えています。アイテック阪急阪神さんには、優秀で経験豊富なエンジニアと迅速な対応をしてくれる営業担当がいますので、安心しておすすめできます。

日本映画大学 富山省吾理事長 日本映画大学 富山省吾理事長

富山省吾理事長

今後のビジョン

最後に、今後のビジョンをお聞かせください。

富山理事長:

2024年4月にマネジメントコースとVFX特殊撮影コースの2コースを新設します。これにより、日本映画大学は「映画について全てを学べる大学」となります。

マネジメントコースは、企画、プロデュース、制作経理、配給、宣伝、興行、配信など映画のプロデュースとビジネスに関するプロフェッショナルな人材を養成します。これまでの映像系大学には欠けていた、映画の成り立ちから利用までを網羅したコースです。DX化が進むエンタメ業界の中での、新しい映画ビジネスの研究や開発にも挑戦できます。

VFX特殊撮影コースは、今や映画制作になくてならない視覚効果を幅広く学ぶことができます。最新VFXを分野ごとに習得することに加えて、日本独自の「特撮」を特殊撮影という技術として学ぶことで、VFXと特殊撮影を融合させた日本独自の強みを体得できます。このコースの習得者は映像業界で引っ張りだこになることでしょう。

日々DX化が進む今日の世界にあって、映画業界はゲームやアニメ、さらにはVRなどのニューメディアと競合しながらも往来し、影響しあって行くことになります。映画を生涯の仕事として世界と競うことができる人材、新時代の映画人を日本映画大学から送り出す。そのためには学内のDX化が速やかに進むこと、新コースの起動に向けてネットワークやクラウド環境の改革、すなわち安定した基盤作りが一番大切でした。アイテック阪急阪神さんのおかげで、日本映画大学は最高の基盤を持つことができました。

組織概要・導入サービス

組織名 日本映画大学
URL https://www.eiga.ac.jp/
業種 学校教育
所在地 白山キャンパス:神奈川県川崎市麻生区白山2-1-1
新百合ヶ丘キャンパス:神奈川県川崎市麻生区万福寺1-16-30
導入サービス

注釈・補足

  • [*1] SINET6:学術情報ネットワーク(SINET)は、日本全国の大学、研究機関等の学術情報基盤として、国立情報学研究所が構築、運用している情報通信ネットワーク。SINET6は従来の学術情報基盤であるSINET5を発展させたもので、2022年4月から本格運用を開始している。
  • [*2] GIGAスクール構想:『1人1台端末は令和の学びの「スタンダード」』というスローガンを掲げ、校内通信ネットワークの整備や児童生徒一人につき一台の端末を提供できる環境を整備する構想。
  • 本ページの掲載内容は取材当時のものです。

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