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コラム

2024-05-30

Windowsファイルサーバのクラウド化のメリットと3つの移行方法

Windowsファイルサーバのクラウド化のメリットと3つの移行方法Windowsファイルサーバのクラウド化のメリットと3つの移行方法

個人や企業がデータを保管、共有、バックアップするためのクラウド型ファイルサーバやオンラインストレージの市場は、デジタル化の進展とクラウドコンピューティングの普及により急速に成長しています。本記事では、ファイルサーバのクラウド化の動向や手法、また移行において注意すべきポイントなどについて解説します。

ファイルサーバやオンラインストレージの市場動向

総務省の「通信利用動向調査報告書(企業編)」の平成29年度~令和4年度の調査報告書によると、図1の「利用しているクラウドサービス」において、平成29年度時点ですでにクラウドサービスを導入している企業の50%以上が「ファイル保管・データ共有」の分野で利用しており、その5年後の令和4年は64.0%と最も高いクラウド利用率となっています。この調査報告書からも、多くの企業がファイルサーバのクラウド化に優先して取り組んでいるということが分かります。また、最近ではAIを活用したファイル検索の表示精度を高めるサービスなどの、新たな技術の活用も進んでいます。

利用しているクラウドサービス

【図1】 利用しているクラウドサービス

出典:総務省「平成29年度 通信利用動向調査報告書(企業編)」および 総務省「令和4年度 通信利用動向調査報告書(企業編)」を加工して作成

ファイルサーバクラウド化の3大メリット

ファイルサーバのクラウド化は、組織や個人のデータ管理を効率化し、セキュリティや可用性を手軽に向上させることができます。ただし、セキュリティに関してはリスクが存在する場合もあるので、クラウドプロバイダーのセキュリティ対策や契約条件を注意深く確認することが重要です。

ハードウェアの管理が不要

クラウドプロバイダーがハードウェアを管理しているため、ハードウェアの更新、監視、障害対応などさまざまな運用管理の手間を軽減することができます。また、OSのセキュリティアップデートの自動化が提供されている場合もあります。

スケーラビリティの向上

クラウド化されたファイルサーバは、需要に応じて簡単にスケールアップやスケールダウンが可能なため、データ量の増減に柔軟に対応することができます。オンプレミスのように機器の調達や構築が不要なため、迅速にリソースを拡張することができ、逆にリソースを縮小し必要に応じてコストを削減できる点もクラウド化のメリットの一つです。

可用性と耐障害性の向上

一般的にクラウド上に構築されたファイルサーバは、バックアップとデータの復元機能が提供されています。また、データは複数のデータセンターに分散して保存されるため、データセンターの障害や災害が発生した場合でも、ファイルへのアクセスやデータの復元が継続的に行われます。これにより、システムの可用性と耐障害性が向上し、事業の継続性を確保することができます。

ファイルサーバをクラウド化する方法

ファイルサーバをクラウド化する方法として、以下の選択肢があります。

IaaSリフト型Windowsファイルサーバ

アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)、Microsoft AzureまたはGoogle Cloud Platformなどの仮想マシン上にWindowsファイルサーバを構築する方法です。AWSなら、Amazon Elastic Compute Cloud(以下、Amazon EC2)とAmazon Elastic Block Store(以下、Amazon EBS)によって実現するのが一般的です。Amazon EC2とAmazon EBSでファイルサーバを構築する方法については、「AWSでファイルサーバを構築する3つの手法とユースケース」で解説しています。

マネージドサービス型Windowsファイルサーバ

フルマネージドのWindowsファイルシステムサービスを利用して、Windowsファイルサーバをクラウド化する方法です。先述のIaaSリフト型Windowsファイルサーバと比べるとカスタマイズの自由度は高くないケースがありますが、Windowsマシンの運用をクラウドプロバイダーに任せられるという大きな利点があります。アイテック阪急阪神が提供するi-TECファイルサーバやAWS FSx for Windows File Server(以下、AWS FSx)は、マネージドサービス型Windowsファイルサーバです。AWS FSxでファイルサーバを構築する方法についても、「AWSでファイルサーバを構築する3つの手法とユースケース」で解説しています。

オンラインストレージ

オンラインストレージ(例:Box、Google Drive、Dropbox、GigaCC)を利用して、ファイルを保存、共有、バックアップする方法です。ファイルの同期、アクセス制御、また、多くはデータをセキュアに保護するための暗号化や認証機能も提供しています。

さらに、複数のユーザーが同時にファイルにアクセスし、編集やコメントを行うことができるコラボレーション機能や、外部共有機能も充実しています。リアルタイムの共同作業やバージョン管理が容易になり、チームの生産性を向上させることができます。

オンラインストレージへの移行が難しいケース

Windowsファイルサーバのクラウド化に比べ、オンラインストレージはコラボレーションや外部共有などに優れていますが、サービスとしての思想やアプローチがファイルサーバとは異なるため、完全にオンラインストレージに移行することが難しいケースもあります。

ユーザー権限ルールの違い

多くのオンラインストレージは、上層フォルダの権限が下層フォルダに継承されるウォータフォール式権限を採用しているため、下層のフォルダからユーザーを削除することができない場合があります。そのため既存のWindowsファイルサーバの運用によっては、権限構成の再設計をしなければならないため、導入検討時に仕様をよく確認する必要があります。

規模とコスト

Windowsファイルサーバと比較し、オンラインストレージでは1ファイルのサイズ上限が小さい場合が多くなっています。また、扱うデータ量や従業員数が大きな組織は、オンラインストレージの容量制限やユーザーごとに必要なライセンス費用が問題となり、オンラインストレージで大規模なデータを管理するよりもWindowsファイルサーバの方がコストメリットに優れる場合があります。

オンラインストレージ導入後にも残る課題

オンラインストレージに移行が難しいケースとは別に、実際に移行できた場合でも以下のような課題が引き続き存在します。

Active Directoryとの二重管理

オンラインストレージに移行する場合、既存のActive Directory(AD)との二重管理が必要な場合があります。ADは、組織内のユーザーアカウント、コンピュータなどのリソースとアクセス権限を管理するためのディレクトリサービスです。オンプレミスのADとの統合機能を提供しているオンラインストレージも存在しますが、ADとの整合性を保つにはオンラインストレージに新たにユーザーアカウントを作成し、アクセス権限の設定が必要な場合があります。

ユーザーの使い勝手の変化

オンラインストレージへの移行により、ユーザーの使い勝手が大きく変わる場合があります。これは、ファイルのアクセスや共有方法が異なるためです。オンラインストレージでは、ファイルやフォルダをブラウザ上で操作することが一般的です。これにより、ユーザーはどのデバイスからでもファイルにアクセスできる便利さがありますが、既存のファイルサーバとは異なる操作方法に慣れる必要があります。また、一部のExcelファイルではマクロが正常に動作しないなどの問題や、対応していないファイル形式が存在する場合もあります。

Windowsファイルサーバのクラウド化まとめ

これまで説明してきたように、Windowsファイルサーバをクラウドに移行することで、運用管理負荷の軽減、スケーラビリティの向上、可用性と対障害性の向上というメリットを得られます。

オンラインストレージを活用する場合は、上記のメリットに加えコラボレーションや外部共有にも適している点が大きな特長です。ただし、Active Directoryとの二重のユーザー管理、対応していないファイル形式など、いくつかの課題も残ります。

ファイルサーバの構築方法を選択する際には、従業員とサーバ管理者の両視点からのニーズや予算などを考慮して、最適な解決策を見つけることが重要です。全体的なトレンドとしては、オンプレミス環境をスリム化しクラウド環境を併用するというハイブリッドクラウド運用や、クラウド化したWindowsファイルサーバと、外部共有ツールとしてオンラインストレージを併用するという運用が見られます。

選択に迷う場合は、専門家やコンサルタントの助言を受けることもおすすめです。また、最初から絞り込みすぎず、さまざまなベンダーの情報を収集しましょう。アイテック阪急阪神は、Windowsファイルサーバをクラウド化するサービス「i-TECファイルサーバ」を提供しています。また、クラウド化に伴い課題となることが多いインターネット帯域の問題についても、i-TECファイルサーバならセキュアで高品質な専用線接続を利用することで解決可能です。ファイルサーバのクラウド化に関するご相談は、こちらからお問い合わせください。

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