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コラム
2023-01-30
AWS(Amazon Web Services)では数多くのサービスがリリースされていますが、今回はデータベースサービス「RDS」に関して機能やメリットなどを解説します。
RDSはAWS上で提供しているリレーショナルデータベース[※1]です。オンプレミスでデータベースサーバを構築する際に必要となるサーバの購入・設定、OSのインストールなどの煩雑な作業をすることなく、利用契約後すぐにデータベース構築が可能です。また、MySQL、Oracle Database、Microsoft SQL Serverなど、一般的によく使用されているデータベース管理システム(以下、RDBMS)をそのまま使うことができます。
データベースの構築・変更も専用の管理画面から容易にできるため、これにかかるコストの削減に繋がり、ユーザーはインフラ管理から開放され、本来の業務に注力できるようになります。また、RDSはストレージの容量追加も容易で、高い拡張性を有しています。さらにバックアップも自動取得されます。
RDSでは、一般的に広く利用されている6種類のRDBMSを選択することができます。オンプレミスで使っているRDBMSをそのままAWS環境へ移行することができます。
ここでは、6種類のRDBMSの特長を簡単に説明します。
AWSがクラウドに最適化するように構築したRDBMSです。MySQLやPostgreSQLと互換性があり、両者のインターフェース機能を持っています。また、他のRDBMSに比べて、強固なバックアップ機能が特長です。
Oracle社が提供しているオープンソースのRDBMSで、オープンソースのRDBMSの中では非常に人気が高く、Webサイトなどでよく利用されています。
シンプルな操作性が利点であり、初心者の入門用に適したRDBMSです。
MariaDBは、MySQLから派生したRDBMSであり、操作法などMySQLに共通する点が非常に多く見られます。セキュリティ、堅牢性、スケーラビリティなどがMySQLよりも向上しており、ビッグデータの集計作業などに使用されています。
世界で最初に商用としてリリースされ、高い法人利用率を誇るRDBMSです。大きな特長としては、読み取りの一貫性、高い堅牢性、複雑な処理にも対応可能といった点が挙げられます。
※Oracle Databaseはオープンソースではないため有償です。
Microsoft社が提供するRDBMSです。大きな特長としては、Windows環境との相性がよい、機能が豊富、マウス操作で利用可能なツールがある、初心者向けの解説書が充実といった点が挙げられます。
※SQL Serverはオープンソースではないため有償です。
PostgreSQLは、MySQLと同様にオープンソースのデータベースであり、広く普及しています。オープンソースの利点を活かし、世界中の技術者により開発・改善が繰り返された結果、商用利用に耐えうるスペックを備えるに至りました。大きな特長としては、機能が豊富、高い拡張性、高い堅牢性などが挙げられます。
RDSの導入を検討したいがどのRDBMSを選択すれば良いかお困りの場合は、AWSパートナーのアイテック阪急阪神にお問い合わせください。
RDSの代表的な機能を4つほど紹介します。
RDSのデフォルト設定では、7日間の自動バックアップを取得することになっています。そのため、万が一のデータ消失に備えてバックアップ環境を用意する必要がありません。また、バックアップ期間は最大35日まで設定可能であり、バックアップ開始時間も任意に設定可能です。初回のみフルバックアップが実行されますが、2回目以降は差分のみのバックアップのため、時間を要しません。
さらに、手動で任意のスナップショットを作成することも可能です。35日以上のバックアップを取得したい場合などに最適です。仮に誤操作や障害によってデータベースに不具合が生じたとしても、これらのバックアップ機能を活用することで、5分前の状態に戻すなどのような設定も可能です。
RDSでは、リードレプリカと呼ばれる読み出し専用のデータベースを作成することで、本体であるマスターデータベースへの負荷を分散させることが可能です。
読み込みの要求に関してはリードレプリカの方で対応し、更新の場合はマスターデータベースで対応することで、処理のパフォーマンスを向上させることができます。
RDSでは、パッチの適用作業が自動化されているため、データベースのソフトウェアを常に最新の状態に保つことができます。また、適用作業の時間帯はユーザー側で指定できるため、データベースの負荷が高い時間帯を避けることができます。
RDSでは、暗号化によるデータベース保護をサポートしています。RDSの設定で暗号化オプションを有効にすることで、ストレージを暗号化できます。ただし、この機能はRDS利用開始時に設定する必要があるため、注意が必要です。また、TLS/SSLを利用することで、アプリケーションからRDSへの接続を暗号化できます。
RDSの利用には数多くのメリットがありますが、その中でも一際目立つものを以下に紹介します。
RDSはオンプレミスで同環境を構築・運用するよりも遥かに簡単です。データベース構築にかかる基本的なリソースは全てAWS側が提供してくれるため、ユーザーは一からサーバ環境を構築するための時間と労力をかける必要がありません。使用したいRDBMSとストレージを選択し、数分もあればデータベース構築を終えることができます。
オンプレミス環境で考慮しなければならないOSやRDBMSのメンテナンスを意識する必要がありません。ユーザー側で週1回のメンテナンス日時やバージョンのアップグレードの自動適用日時を指定すると、AWS側でユーザーが指定した日時にメンテナンス作業を実施します。このように、オンプレミス環境における管理・運用コストを、RDSを利用することで大幅に削減できます。
RDSの設定では、アベイラビリティゾーン[※2]の配置をマルチにするかどうかを選択できます。「マルチAZ配置」をオンに設定することにより、万が一の障害に備えることも、予想以上の負荷がかかった際の分散も可能です。
オンプレミス環境でシステムを冗長化する場合、サーバおよびネットワークの設計から構築までのすべてを行う必要があり、担当者の負担が非常に大きくなりますが、RDSの場合、設定のオン・オフだけで簡単に冗長化することができます。
本記事では、AWSの代表的サービスであるRDSについて基礎的な内容を解説しました。
上述したとおり、RDSを用いれば、オンプレミスで使われているRDBMSをそのまま容易に使うことが可能です。しかしながら、他のサービスやシステムとの連携が前提の場合は、詳細設定を進めるにあたり、専門的な知識や経験が必要です。
RDSの機能を十分に活用した自社環境の構築に不安がある場合、アイテック阪急阪神のようなAWSパートナーの活用も一つの手段です。もしご興味がございましたら、是非お気軽にお問い合わせください。
AWSにおけるサーバ管理はもちろん、障害対応やセキュリティ対策など、クラウド(サーバ)のすべてを代行。大容量でも安心・信頼の通信環境を実現。ネットワーク冗長化など災害対策を施した堅固なデータセンターを備えています。